「このまま何もしなくて、老後は大丈夫なのか?」

休日の朝、竿を持って家を出るとき、ふとそんな不安がよぎる。釣りは好きだ。でも、将来のことを考えると、趣味にお金を使うたびにどこか後ろめたさがある。

――そんな僕が「ほったらかし投資」を始めたら、不安も罪悪感も、驚くほど軽くなった。

今回は、投資の知識ゼロだった釣り人が、オルカン(全世界株式)の積立NISAを始めて感じた変化と、具体的なやり方を書いてみる。

「ほったらかし投資」を始めた理由

老後の不安を感じるサラリーマン釣り人

きっかけは、漠然とした将来への不安

2024年、新NISAが始まったタイミングだった。

正直なところ、投資に興味があったわけではない。ただ、「老後2,000万円問題」とか「年金だけでは足りない」という話を見聞きするたびに、なんとなく不安が積もっていた。

固定費の見直しで年8万円を浮かせた話は以前書いたけれど、「節約」だけでは限界がある。今度は”増やす”ほうも考えないとダメだと思った。

なぜオルカン(全世界株式)を選んだのか

「どの銘柄を選べばいいの?」――これが投資初心者の最初の壁だと思う。

僕が選んだのは「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」、通称オルカン。理由はシンプルで、これ1本で世界47カ国の株式に分散投資できるから。

個別株のように「どの会社が伸びるか」を予想する必要がない。アメリカも日本もヨーロッパも新興国も、全部まとめて持てる。信託報酬(運用コスト)は年0.05775%で、業界最安水準。

釣りで例えるなら、「どのポイントが当たるかわからないから、全部のポイントにルアーを投げておく」ような感じだ。雑に聞こえるかもしれないけど、長期投資ではこの”全部持ち”が最も手堅いと言われている。

楽天証券を選んだ理由

証券会社は楽天証券にした。楽天ポイントで投資ができること、楽天銀行との連携で入金が楽なこと、画面がわかりやすいこと。このあたりが決め手だった。

正直、SBI証券でも大差はないと思う。大事なのは「どこの証券会社にするか」より「早く始めること」だった。

やったことは3つだけ

投資と聞くと難しそうだけど、僕がやったことは本当にこれだけだった。

① 楽天証券でNISA口座を開設する

スマホから申し込んで、本人確認書類をアップロードして、あとは待つだけ。口座開設の手続き自体は10分くらいで終わった。審査に1〜2週間かかるので、思い立ったらすぐ申し込むのがいい。

② オルカン(eMAXIS Slim 全世界株式)を選ぶ

NISA口座が開設できたら、つみたて投資枠で「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」を検索して選ぶ。投資信託の中でも常に人気ランキング上位にいるので、すぐ見つかる。

③ 毎月の積立設定をして、あとは放置

毎月いくら積み立てるかを設定したら、もうやることはない。文字通り”ほったらかし”でいい。

新NISAのつみたて投資枠は年間120万円(月10万円)が上限。僕は月5万円以上を設定しているけど、最初は月数千円からでもいい。ルアーを1個買う感覚で始められる。

大事なのは金額の大きさではなく、「始めること」と「続けること」。これは釣りと同じだ。

積立投資の設定画面と釣り道具

投資を始めて変わった3つのこと

NISAを始めて安堵する釣り人

老後の不安が減った

毎月コツコツ積み立てている実感があるだけで、「何もしていない」という焦りが消えた。

たとえば月5万円を年利5%で20年間積み立てると、元本1,200万円に対して約2,055万円になる計算だ(あくまでシミュレーション上の数字で、確実ではない)。「老後2,000万円」のラインが現実的に見えてくるだけで、気持ちはだいぶ楽になる。

釣りにお金を使う罪悪感が消えた

これが一番大きかった。

「将来のお金は投資で準備している」という安心感があると、今の趣味にお金を使うことへの後ろめたさがなくなる。新しいルアーを買っても、遠征に行っても、「まあ、ちゃんと備えてるしな」と思える。

サブスクの見直しと同じで、投資も”仕組みを作ったら放置”がコツだった。一度設定すれば、あとは自動で貯まっていく。この「仕組み化」が精神的な余裕を生んでくれた。

無駄遣いが自然と減った

投資を始めると、不思議とお金の使い方を意識するようになる。「これ本当に必要?」と自分に聞く癖がついた。

ただし、これは節約とは違う。”我慢”ではなく、”優先順位がはっきりした”という感覚に近い。本当に欲しい釣具には気持ちよくお金を出せるようになった。

暴落が来たらどうする?

投資を始めて最初に不安になるのが、株価の下落だと思う。

正直に言うと、僕も最初は値動きが気になった。含み損が出ると「売ったほうがいいのか?」と焦る瞬間はあった。

でも、結局は何もしなかった。積立設定はそのまま。チャートも見ないようにした。

なぜそうできたかというと、長期投資は「下がった時に多く買える」仕組みだとわかっていたから。株価が下がれば、同じ金額でより多くの口数が買える。これを「ドルコスト平均法」と言うらしいけど、要するに「下がっても慌てるな、むしろお得」ということだ。

チャートを眺めて一喜一憂する時間があったら、海を見に行ったほうがいい。相場は自分ではコントロールできないけど、釣りに行くかどうかは自分で決められる。

唯一の後悔があるとすれば、「もっと早く始めておけばよかった」ということ。投資は時間が最大の武器だ。1年でも早く始めた人が、複利の恩恵を大きく受ける。

海辺のベンチでリラックスして釣りをする人

まとめ ― 月数千円でいい。まず始めてみよう

振り返ると、僕がやったことは本当にシンプルだった。

楽天証券で口座を開いて、オルカンを選んで、毎月の積立を設定した。それだけで、老後の不安は減り、釣りの罪悪感は消え、お金の使い方まで変わった。

「投資って難しそう」と思っている釣り仲間がいたら、こう伝えたい。

月数千円からでいいから、まずやってみてほしい。 ルアー1個分の金額で、将来の自分に仕送りができる。設定したら、あとはほったらかしでいい。浮いた時間で、釣りに行こう。

チャートを見る暇があったら、海を見よう。


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「難しそう」と思っていた投資も、始めてみれば拍子抜けするくらいシンプルです。まずは証券口座を開くだけでも、ぜひやってみてください。

※ 本記事は筆者の個人的な体験に基づくもので、特定の金融商品を推奨するものではありません。投資は元本割れのリスクがあります。ご自身の判断と責任のもとで行ってください。